恋の授業。




妹ちゃんに紹介されながら、ぼんやりとそんなことを考える。



「そうだね、とっても素敵だね。」



……あぁ、気ぃ使ってくださってありがとうございました。



そんな不貞腐れた気持ちはしまい込んで、ありがとうございますと、穏やかな笑顔を返した。
3番目の、穏やかな笑顔だ。



「さぁるりさん、お昼食べる時間なくなっちゃうよ!」



そう言ってこの場を解散させるホクロメガネはさすがだ。



「それじゃあ」
「るりちゃん、またね!」



森川君は“先生”に、ワタシはるりちゃんに挨拶をして学校を後にした。


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