恋の授業。
「ギャッハハハハ!変なのー変だっ!ブハハハ!」
ハンカチを見つめたまま
壊れたように笑いが止まらない。
さっき泣いた自分も
滑稽な自分も
このハンカチも…
そして何故かこんなに笑っている自分も、全部がおかしくなってゲラゲラと笑う。
こんなに笑っているのに、目からポロポロと流れているのは何の涙だろうか。
それすらもおもしろい。
「あー!マジうける~!」
「……」
「あ゙ー!おっかしー!あー!わけわからーーん」!
「…どうしたんですか、急に」
「いやいやいや、おかしいでしょー!」
「……?」
「ぶっははは!あれー?おかしくないの?知らない人とこんな話してるのに?」
「ほら、拭いてください。」
「えぇ?なにっ?!」
「顔、拭いて。」
笑い止まらないワタシからさっきにぎらせたハンカチを取ると、空を仰いで笑うワタシの頬を優しくおさえるように拭き始めた。
……あ。
この匂い、前と同じ。
柔軟剤の匂いー…
これ、良い匂いー!
フンフンフン♪
って…
「ぇぇえええっ?!」
ハッとしてホクロメガネを見ると、あの優しい目でワタシを見ていた。