ギャップ彼女 1
「伊吹」



リンが帰っていった後、悠斗は伊吹を呼んだ。




「さっき何があった?」



伊吹は話し始めた。
クラスでのリンの様子。
いじめらしき事。
走り去っていく2人組の女
おそらく叩かれただろうという事。



保健室に連れていこうとしたが、時間が勿体無いからいいと手当てを拒まれた事…



「俺は…何もできなかった。本当に悔しい。」



伊吹はそう言って、目を伏せた。






「でも…」




しかし何かを決心したみたいに、悠斗を見据え口を開いた。



「今日のリンを見て思った。俺、絶対リンの事守るよ」

「…あぁ。頼む。」

「悠斗。まかせて」

「何かあったら、すぐに連絡しろ」

「分かった」





伊吹の瞳には、決意が宿っていた。
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