トレモロホリディ
え…?


ミナちゃんって、あの美菜ちゃんなの…?


「あの子、いい子だよなぁ」


ウットリと、天井を見上げる壮真君。


「あんないい子、なかなかいないぞ。

ついこの前、偶然駅で会ったんだけど、前よりずっと綺麗になってた」


壮真君が、美菜ちゃんを好き…?


知らなかった。


いつの間に…?


「壮真君…」


「ん~?」


「さっき、一緒に暮らすとか言ってなかった…?」


二人はもう。


そういう仲なの…?


「美菜ちゃんなー、通勤に時間がかかって大変みたいなんだ。

朝は早いし、帰りは遅いしで。

引っ越したくてもお金がかかることだし、なかなか難しいみたいで…。

俺のマンション、駅前にあるだろ?

俺のマンションから通えば、随分通勤がラクになるんじゃないかなと思って、それで俺から提案したんだ」


「わぁ~、壮真さん、積極的っスね。

いきなり同棲を持ち掛けるなんて」


「サンちゃん、それは違う。

あくまで俺の部屋を間借りしてもらうだけだ」


「でも、同じ屋根の下で暮らすんでしょ?

壮真さんなら、ジワジワ確実に落としそうですよね」


「ま、まぁ…。

一緒に暮らせば、そのチャンスは格段に増えるかな~」


「いいな~。

湊さんも壮真さんも。

俺も彼女が欲し~~い」


サンちゃんと壮真君の会話を聞きながら、


俺は胸がギュッと締め付けられていた。

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