トレモロホリディ
ビックリして振り返ると、


私のすぐ横に湊君が立っていた。


キョトンとする総務部の女の子達。


私も突然のことに、目がパチパチしていた。


「ちょっと、彼女をお借りします」


そう言うと湊君は私を椅子から立たせて、手を引いて歩き始めてしまった。


その様子を、総務部の子達がぽかんと見ている。


「ど、どうしたの?湊君」


一体どこへ行くって言うの?


湊君が連れて行ったのは、湊君が所属しているチームの男性達が座っているテーブルだった。


「なに…?遠野君」


中西さんがびっくりした顔で湊君に問いかける。


加藤さんや吉村さんも、目がすっかりテンになっていた。


湊君は私の手を離すと、今度はガシッと私の肩を抱いて。


スーッと深く息を吸って、強く吐いた。

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