トレモロホリディ
「あの、皆さん」


「へ…?」


湊君の呼びかけに、驚いて固まる男性陣。


「澤井美菜さんは、僕の彼女です!!!」


大きな声で叫ぶ湊君。


私はぎょっと目を見開いた。


若干静まる店内。


私もビックリして固まってしまった。


「えぇっ?ちょっ、まじ?」


「うそっ。付き合ってんの?」


湊君はちょっと怒ったような顔で、大きく頷いた。


「彼女を飲み会に誘うのは結構ですけど。

エロい目で見たり、アプローチしたりするのはやめてください。

そんなことをしたら、たとえ先輩達でも、僕は容赦なく阻止させていただきますので。

どうぞよろしく」


「み、湊君…」


一体どうしちゃったの?


先輩達にそんなこと言っていいの?


「ごめん、美菜ちゃん。

じゃ、席に戻ろうか」


そう言って先輩方に背を向ける湊君。


私はぺこり頭を下げて、その場を後にした。

< 493 / 500 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop