一匹狼な彼氏と能天気な彼女
「ちょっ…!!」
香瑠が止めに出たけど、俺は腕で制した。
さて…コイツらどうするか。
出来ればこんなとこで暴れたくはない。
てかもうすでに俺らの周りには野次馬が集まっている。
隙を見つけてコイツと逃げるか、このまま馬鹿どもの相手になるか…
いろいろ考えていると、何を思ったのかいきなり香瑠が叫び出した。
「島崎の胸ぐら掴むなっ!!
服が伸びるじゃんか!!」
「「そこっ!?」」
……プッ…
指摘する場所の意外さに笑いが込み上げてくる。
マジでコイツおもしれぇ…ククッ…
怒りでワナワナと震える香瑠と、声を堪えてプルプルと震える俺。