妖精と精霊と人間と

 美香は目を瞑ると、森に囲まれた泉を思い浮かべた。自分は、その泉に足を滑らす。そして、その泉の中の種の所まで向かった。彼女がそれに触れると、それはまるで縛られていたのがウソのように砕け散った。『我は、四大元素の精、水の精霊・ウンディーネ。我の力、お前にたくそう。小さな魔法使いよ。』彼女はそう言うと、再び水滴となった。そして、イヤリングとなって美香の右耳にぶら下がった。
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