君と歩く未知
 アタシとカズくんがたどり着いたのは体育館の裏だった。
体育館からはバスケットボール部の元気の良い声が響いてくる。
アタシとカズくんは小さくなって地面の上に座り込んだ。
「どうしてこんな所に来たの?」
アタシがカズくんに尋ねるとカズくんはアタシの問いには答えずに静かに話し始めた。
「…弥生、元気にしてたか?」
カズくんはアタシに優しく尋ねた。
アタシは明るく言った。
「見ればわかるじゃん!超元気だよ!それで?今日は何の用なの?」
カズくんは笑った。
「そうだな…。今日は弥生と話をしようと思って」
アタシは首をかしげた。
「話?」
カズくんは小さく頷いた。
 アタシの胸は高鳴った。
大好きだったカズくんが、今こんなに近くにいる…
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