嘘つきなポーカー 1【完】
「なぁ、お前は何のために生きてる?」
携帯の向こうから聞こえてきた突拍子もないその質問に、由佳は動きを止めた。
「何なんですか、急に。」
由佳が再び携帯を耳に戻してそう言うと、ケイと名乗る男は言う。
「いいから答えろよ。俺はそれが聞きたくてお前に電話した。」
由佳は暫く考えて、そして答えた。
「…生きるため、です。」
「…それはつまり?」
携帯の向こう側の見知らぬ男は、そう聞き返す。
「そのままです。生きなければいけないから生きている。生きる意味なんてそんなもの無いんじゃないでしょうか。」
「…と言うと?」
「つまり、人々が言う生きる意味なんてこじつけにしか過ぎないってこと。きっと、私たちは生まれた瞬間から必ず生きなければいけない磔の身だと、私はそう思います。」
由佳が答えると、男は続けてまた尋ねる。