嘘つきなポーカー 1【完】
「お前は、生きることが楽しい?」
「…楽しくないです。」
「じゃあ何で、生きることを放棄しないの?その磔の身から解放される方法は、いくらでもあるだろ?」
「無駄なプライドと、執着です…。」
由佳はそう呟いた。
すると電話越しの男は面白そうに笑った後、静かに言った。
「あんたって、面白い奴だね。」
「…どうも。ご用はそれだけでしょうか。」
「うん、もういいよ。俺が今まで聞いた中で一番面白い答えだった。」
「それは有難いです。では。」
由佳はそう言って電話を切ろうとした。
その時電話の向こうで男は言った。
「また明日も、話そうぜ。」
由佳は何も言わず通話を切った。