これが、あたしの彼氏です。【完】


「………っ」

不意に目頭と喉が熱くなったけれど、あたしは何とか立ち上がってその後もちゃんとバスケの授業に参加した。


「……心、大丈夫?足痛む?」

「え、うん、ちょっとだけ。でも保健室に行くほどでもないから、大丈夫だよ」

「そう?なら良いんだけど」

「うん」

体育が終わって教室で制服に着替えていると、心配したような目を向けた由希が「それから心を押したあの子ね、」とあたしに小さく耳打ちしてきた。

「あの子、矢沢君が大好きで何回も告白してるんだって。だけど矢沢君は一向に興味がないって感じだから、そんな矢沢君と付き合えてる心に当たったんじゃないかな」

「そう、なんだ…。それなら無理もないよね…」

「……、心」

あたしが薄く笑ってそう言うと、由希は少しだけ眉を下げて、また心配そうな目であたしを見つめた。

その後、担任がクラスに入って来ていつも通りの終礼が始まる。
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