【完】甘い香りに誘われて 2 *極道若頭×姐さん修行中の♀
「結衣。」
隼の声がした。
「はい。」
返事をするとドアが開いた。
泣きはらした私の顔を見ると
「結衣、ごめん。悪かった。」
本当に申し訳なさそうな声で謝ってきた。
「いいよもう。人間の顔じゃなくても結婚したいと思ってくれているのはわかるから。我慢して一生付き合ってください。」
「なぁ結衣…」
私の目からまた涙がぽろぽろと零れると
「違うんだよ。可愛いって言いたかったんだ。だけど結衣を例える可愛いものが見つけられねぇんだ。」
植木さんが言ってたような事を隼が言い出した。
「植木さんに教わったの?」
「なにを?」
「そう言えばいいって。」
「植木なんか口も聞いてくれねぇよ。」隼は鼻で笑ってから
「あのな、誤解するな。落ち着いてよーく聞いてくれ。結衣の可愛さは人間の持つ可愛さだけじゃなくて、人形でもねぇ。かといって花に顔はねーだろ?うさぎか?けどうさぎも顔が可愛いってわけじゃねーだろ?褒め言葉なんて俺あんましらねーんだよ。結衣を傷つけるつもりじゃなくて、何て可愛いんだって言いたかっただけなんだわかってくれ。」
あまりに必死だから何だか可笑しくなって笑ってしまった。