【完】甘い香りに誘われて 2 *極道若頭×姐さん修行中の♀
「ねぇ…隼、ちょっとライターに火をつけてみて。」
「なんでだ?」
「いいから。」
隼はZIPPOをカチンと鳴らして火をつけた。
「先生にさ、問診うけてる時に火は怖くないかって聞かれたの。」
「だろうな。」
「だけどさ、全然怖くないのよ。あの時も火が怖いっていうよりどうやって麻衣さんを助けようとしか思っていなかったし、隼も三浦さんも絶対に来てくれるって思ってたからそれまでどうにか守らなきゃって思っててさ。必死に座布団で火を消してそりゃ消防署からも表彰されるぐらいの消化活動だよ。」
笑いながら話して強い姐さんだよ。
大丈夫だよって話そうと思っていたのに
あの時の出来事が走馬灯のように浮かびあがると涙がぽろぽろと溢れだしてきた。
グッと抑えていた感情が突然沸き上がってきてしまった。