【完】甘い香りに誘われて 2 *極道若頭×姐さん修行中の♀


だけど、由香里さんは自分の職業を隠すこともなく胸をはって堂々としている姿に響さんという人を見た気がしたそうだ。


社会的にはどうであれ、この人は自分の仕事に誇りを持っているんだろうなと感じたと話してくれた。


だけど、好意を持っているかといえばそうではなく、


佐和子のお兄さんという位置づけでしかなく、


佐和子の事が心配なついでなんだろうと思っていたらしい。


コンパなどで遅くなると、怒られるからと無理やり佐和子さんの家へ泊まる約束をさせられる事も多く、


響さんと顔を合わせることも増えていく中で


自分の中にある響さんへの気持ちの変化を感じていたころ…


そう、いきなりの仕来たりの鬼ごっこが始まったらしい。


「え?結婚を決めて逃げたんじゃないんですか?」


「決めてないわよ。」


由香里さんは吹き出した。


「いや、決めてたぞ。」


響さんは当たり前のように言うから可笑しい。


「この家の中の襖と畳替えをする時は圧巻だぞ。」


響さんが面白そうに話し


「そうでしょうね。すごいでしょうね。」


「滅多に見れるもんじゃないぞ。経験しに来ないか?」そう言ったそうだ。


由香里さんは何となく楽しそうに感じ、


呆れ顔の佐和子さんの横で


「お手伝いに伺います。」と答えたそうだ。





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