【完】甘い香りに誘われて 2 *極道若頭×姐さん修行中の♀
私も隼もにやつきながらその話しを聞いていたが
「そう言われてもね。すぐに、はい。ってわけにはいかないでしょ。私だって社会人になって就職してって夢を見ていたのよ。だけど、電車にも乗らないこの人がね、家の親を説得する為に定期券まで買って毎日毎日電車で家の父親の朝の見送りに通ったのよ。由香里、見ろ定期券だって嬉しそうに見せる姿も可笑しくてね。」
由香里さんは懐かしそうな顔をした。
「夜も、家に上がる事すら許されてないから門の前なのよ。それなのに父の帰りも迎えるのよ。それこそ本当に毎日毎日…。」
「どのぐらいの期間ですか?」
「半年ぐらい?」
「そうだな。」
「すごーーい。」
私は響さんを尊敬した。