【完】甘い香りに誘われて 2 *極道若頭×姐さん修行中の♀


「結衣が死にそうになった時、俺は隼の涙を初めて見た。」


「私も…。本当にみんなに心配かけた。」


「あぁ。本当に心配したぞ。だけど隼の気持ちは俺たちの比じゃねぇ。」


私がうつむくとひとつ頭を撫でてくれて


「隼は大切なものを失う恐怖を知った。あの隼が恐怖感を持つほどだったんだ。俺は完全に怖じ気づいた。そんな恐怖に耐えられねぇってな。だけど隼は結衣を守る為にはどうしたらいい。何が足りねぇんだって必死になった。あいつはでかくなったよ。完全に怖じ気づいて大切な女なんて一生いらねぇ。そう思った俺とは真逆にでかくなっていった。」


大きな吐息とともに


「俺には、無理だな。あの時の隼を見ただけで完全に怖気づいた。」


司のその言葉で隼をどんなにも心配させたんだろうと思うと涙が浮かんだ。


そして、優しい司の気持ちにも傷を残してしまったことが申し訳なくなった。




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