【完】甘い香りに誘われて 2 *極道若頭×姐さん修行中の♀
「結衣。」
「…。」
「結衣。」
「何。」
「こっち向け。」
私は隼の方を睨みつけた。
「携帯の電源は切るな。」
言われたことがそれでちょっとホッとした。
「あぁ。はい。」
答えると隼もホッとしたようで
「結衣、悪かった。内緒でいれるつもりもなかったし、ちゃんと相談しようとは思ってた。結衣がイヤなら入れる気もない。ただ俺は極道だから誓いとか覚悟とかそういうものをこういう形でしか表現する方法をしらねぇんだ。結衣を大事に守って行こうという誓いの気持ちだっただけなんだ。」
隼が私の頭を撫でるから涙が零れそうになった。
「あのね、観音様とかマリア様とかそんなの入れて、いくら私だって言われてもね、私は観音様でもマリア様でもないの。いつも一緒にいる?そんな絵を背負っているぐらいなら私を連れて歩きなさいよ。何で知らない女が隼の背中にずっといて私より長い時間過ごして、おまけに何?私が隼を抱きしめたらその女の人まで抱きしめなきゃいけないの?冗談でしょ。絶対イヤ。その刺青見るたびにずっと不愉快で嫉妬し続けて全然誓いとか覚悟とか思えないから。そんなのいれるぐらいだったら 結衣って二文字いれてくれた方がよっぽどいい。」
もう自分の気持ちを隼に思いっきりぶつけた。