なんで私が芸能人ッ!?
「はい、カーーーッ」
ふーっ、楽しかったぁ………。
私は満足感でいっぱいになってる。
だって、今日もNG無しで終われたから。
今のところ超端役以外でNGが無いのは私と恵梨………宮崎さんだけ。
The鬼監督だね。
というか、さすが宮崎さんだよね……。あれだけ自然にカースト学級って世界に入り込めてるなんて。
はやく来ないかなぁ、水曜日の撮影。
「よし、りま帰るぞ。」
「はーい。」
先輩に言われ、撮影を後にしようとする。
すると………
「りーまっ!!」
突然声をかけられる。
誰かな?……宮崎さんじゃないよね。
りまなんて呼ばれないし、そもそも声が違う。
じゃあ……って思って声がした方を見た。
「………稚菜さん!!!」
やっぱり……なにか用かな?
「そだよー?って固いなあ。
稚菜で良いのに。」
そう、いたのはモデルの稚菜さんだった。
「うん、じゃあ……稚菜ちゃんどうしたの?」
「えっとねー、今日はoffの日だからちょっとりまと寄り道しながら帰りたいなぁ……って。
ダメかなぁ?」
えへへって笑いながら言う稚菜ちゃん。
羅奈ちゃん並みに可愛いんだけど……
「んーと……、先輩に聞かないとわからないから……。」
って言っておく。
メガネのこととかあるしなぁ……。
「………良いんじゃね?行ってくれば?」
突如後ろから聞こえる低い声が聞こえた。
まあ、これはもちろん……
「せ、先輩!?いつからいたんですか!?」
私の先を歩いていたはずの先輩なんだけど。
「は?お前が遅いから来てやったんだけど?」
うぅっ………。
「ご、ごめんなさい……。」
おとなしく謝ると、先輩は少し満足げな顔で稚菜ちゃんに向かって話す。
「こいつも、今日仕事も用も無いから。
連れてって大丈夫だけど?」
と、ただ先輩が話しただけなのに顔の赤い稚菜ちゃん。
あ、そういえば私、最近前と違うCMもやったんだー。
カースト学級の合間に。
ほんとは他にもあったんだけど、カースト学級は忙しくなりそうだから。
ていうのは置いといて……。
「先輩、じゃあこれからこのまま稚菜ちゃんと行って良いんですか?」
「ああ。いってこい。……そのままで。」
たぶん、メガネ無しの芸能人モードでってことだろう。
「はいっ。」
「じゃありま行こー!
うちのマネージャーには了承もらってるし、すぐそこに美味しいカフェあるから!!」
「う、うん……。」
とは言ったものの、考える。
友達と二人きりでずっと芸能人モードかぁ……。
ちょっと、きついかも。
あれ、ていうか私……稚菜ちゃんと友達であってるのかな?