なんで私が芸能人ッ!?
「じゃ、バイバイっりま!!」
「うん、じゃあまた撮影で。」
そう言って別れた私と稚菜ちゃん。
カフェではあの後、なんとなく会話が終わって今に至る。
いや、その……別に不穏っていうかマイナスの方の雰囲気が漂ってたわけじゃあ無いんだけど。
「はぁーぁ~………。」
ため息をつき、考え事をしつつ歩く。
なんか、疲れたなぁ……。
なんだろう、りまでいることが?
それとも………カフェでの話について?
わかんない………、わかんないんだけどすっごく疲れが体を襲う。
やっぱり、りまとして友達といるのは大変だ。
そもそも、私は目立つことだって本当は無理。
りまだからなんとか耐えてるけど、メガネの無い状態でなんてもっとあり得ない。
そりゃ、そうも言ってられない立場になったんだけど。
なんだろ……すっごく泣きたい気分。
怖くて、何かが辛くて……こんなに弱いのなんてダメなのに
「……………うっ……ふぇっ…………。」
口から、嗚咽が漏れる。
本当に私は、なにをやっているんだろう。
こんな公共の場で。
とにかく鞄からメガネを出して泣き顔を隠し、電車に揺られて家に向かう。
先輩に送ってもらってたから近く感じたけど、ここから家の近くの駅まで1駅分。
「次は、***です。右側のドアが開きます。」
駅名が呼ばれドアが開いたので、のろのろ降りて改札へ。
改札を出たあともふらふらふらふら帰り道を歩いた。
ふと、目についた公園。
ブランコと滑り台、外に自販機が1つという小さめの公園だった。
なんとなく惹かれて、ブランコに乗る。
あ~あぁ………、私ってなんとなく惹かれてってこと、多いよなぁ………。
でも、芸能界はなんとなくで入ったんじゃない。
なのに、よくわかんないこの不安はなんだろう。
りまで友達といて、疲れたせい?
ギーコギーコ………ってやってるうちに、また涙が目に溜まる。
そしてポロっと一粒、こぼれ落ちた。
その瞬間、
「りま!?何やってんだっ、こんなとこで!!」
え………?誰……?
………いや、本当は聞いただけでわかる。
この声は…………、藤堂先輩だ。