なんで私が芸能人ッ!?
キーンコーン……
チャイムがなって、挨拶と共に始まる数学。
そして、
「じゃあ、今日はこの列で56ページの問2の①~④を解いてもらう。」
案の定、私達の列が指された。
………あれ、でもこれ……私と羅奈ちゃんだけとかなくて良いやつじゃない?
おー、ラッキーとか思ってると……
「あー、足りねぇな……。じゃあ、間宮は次のグラフで……。
矢城はこの問いな。」
そう言って、先生が問題を黒板に書く。
……いやいや先生、それって発展の発展の応用くらいじゃないですか?
いや、この学校は進んでるから発展くらいが普通なんだけど……。
「それと、もし解けなかった場合は今日の放課後少人数教室の掃除してもらうぞー。」
えぇ!?放課後!?
それは無理ですよ?今日は叔母さんに会うのに!!
っていうか、羅奈ちゃんが一番後ろの席なのになんで私が超絶難しい問題なんですかぁぁぁっっ。
………とは言っても、始まらないよね……。
とりあえず、黒板に行き問題と向かい合う。
「………………。」
どうしよう。
これは普通に解けるんだけど、これでテストとかで点数とらないと先生に目をつけられちゃうし……。
なにより、多少は目立つに違いない。
けど………、
カリカリカリカリカリ………。
背に腹はかえられない。
どうせ、もう目立つことになれなきゃいけないんだから。
そう思ってチョークを手に取った。
「先生、解けました。」
「どれどれ……ってうお!?正解だ……。」
たぶん先生は掃除を確実にやってもらうという魂胆だったのだろう。
まあ、失敗に終わったけど。
そんなこんなで、授業中に無数の視線をぶつけられたが数学の授業はあっさり終わったのだった。
「りまーっ!すごいね、なんであんな難しい問題解けたの!?」
「い、一応勉強してるから……。」
羅奈ちゃんの剣幕に押されつつ答える。
「あれが解けるんならテストもちゃんと解けば良いのに。」
「あんまり、目立ちたくないし……。」
「えー、まあわからなくもないけどさぁ……。」
とかなんとかいう羅奈ちゃん。
一応勉強してる理由は言わなかったけど、本当はいつかはお母さんたちに認めてもらえるかもって思って頑張ったりしてたり……。
まあ、入試のときにそんなの意味がないってわかったからテストは力抜いてるけど。
それでも、いつかは……とか思って勉強する癖が抜けない。
いじましいけど。
でも、これからは演技で………認めてもらえるときがくるはずなんだ。