なんで私が芸能人ッ!?
監督の声が聞こえて、人知れず未夢からりまへ戻りりまになる私。
でも、台本と全く違う演技だったから(セリフは一緒だけど)ダメかもしれないな………。
「んー、よしっ。
良いぞ!!これで行こう。」
私が気兼ねしてた時に監督から発せられた言葉。
っていうか………
「えっ、良いんですか!?」
「いや~本当は台本と変えても良いのか迷ったんだが……。
こっちの未夢の方がしっくりくるんだよなぁ、何故か。」
「ほんと……ですか?」
「ああ。次もこれで頼むな。
りまも復活したようで良かったよ。」
「あ、ありがとうございます!!!!」
この未夢を演じて良いんだ。
そのことに喜びを感じつつ、監督にお辞儀をした。
そして一旦休憩に入った後。
「…………やっぱり。」
突然お決まりになってきたように感じる宮崎さんに、声をかけられた。
でもやっぱりって……?
「やっぱり、未夢が憑いてるわね。」
「はあ……。」
「期待通りで良かったわ。」
「えっ!……と、そんな……というか光栄です?
っていうか、ありがとうございます。」
宮崎さんに褒められた……のか?これは。
でも………、他の人に認めてもらえたときより嬉しいかも。
唐突でなんて返したらいいかわかんなかったけど。
そんなおめでたいことを考えていたら。
「けど、もちろんこの先……変えた演技をどう次に持ってくのか考えてあるのよね?」
って、きっちり宮崎さんに釘を刺された。
けどね?
「はいっ、大丈夫です!!
だって……私がどんな演技で繋げてきても、宮崎さんなら私に合わせてくれる。
いえ、合わせられますよね?」
そうやって挑戦的に返せたんだ、宮崎さん相手なのに。
「ふふっ………、面白いじゃない。
良いわ、あなたに合わせてあげる。
………次はお互い、全力でぶつかりましょ?」
その宮崎さんの挑発に、背筋がぞぞって震えるような興奮が沸き上がっていた。