鳥籠の死神
「王、どうしてこんなところまで!」

「なに。ちょっと覗きに来ただけだ」

「しかし……」



騎士は死神をちらりと見ます。



一体王が何を考えているのか、騎士にはわかりません。



逆らえるはずもなく、騎士はただ困惑していました。



死神は黙ったまま。



「死神よ。ここから出ようと、出たいとは思わぬのか?我はそれが不思議でな」



死神は愚かだと思いました。



人間はどうして、こんなに簡単な事がわからないのだろうと。



答えはひとつ。



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