ラブソングは舞台の上で

「おめでとう!」

「晴海ー!」

「牧村さーん!」

「田代ー!!」

「明日香ー!!」

「おめでとう〜!」

客席から歓声と拍手が鳴り響き、中にはピーピー指笛を吹いている人もいる。

さっきのクラッカーの火薬のにおいも漂ってきた。

晴海はいったん私から離れ、堤くんがそこまで持ってきていた大きな花束を抱え、私のもとへ。

「明日香。受け取って」

私が受け取ると、客席はまた沸いて、舞台袖から他の演者のみんなも拍手をしながら出てきた。

花束はずしっと重たくて、軽く抱きしめるとバラのいい香りがした。

会場はまさかのキスコール。

もうわけがわからない。

あまりの事態に意識が追いついていない私を笑うように、晴海は思いっきりキスをして、後ろから抱きしめた。

今日一番の歓声が上がり、舞台のラストを飾る曲のイントロが流れ始めた。

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