ラヴコリーダ
思わず同情をしてしまったわたしに、
「帰るぞ、涼香」

部長がわたしの手をひくと、店を後にした。

「あ、あの、部長」

前を歩いている部長を呼ぶけど、振り向かない。

…これ、何だか前にもあった気がする。

仕方ないので、
「秀俊さん」

彼の名前を呼んだ。

そしたら部長は立ち止まると、
「何だ?」

わたしの方に振り向いた。

「聞きたいことがいくつかあります」

そう言ったわたしに、
「まだ何かあるのか?」

部長が聞き返した。
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