あなたがいなければ。【短編小説】
兄「まだ分かんないの?だとしたら、かなりアホだよ?」
「わっ 私がアホ!?」
兄「そう!アホ。だってあの時にはもう慧里奈の心は、晃に向いてたんだから。」
「…。」
兄「それでも、俺は慧里奈が凄く凄く好きだったの!この家に戻らせたのはもう絶対あんな事しないって誓ったから!」
「どうやって、私の事を見つけたんですか?」
もう一度聞きたい。
“仲間”とは誰なのかってことを…。
兄「それは…」
父「俺だぁ!」
「お父様!?」
父「そうだ!俺だぁ!やっと会話にはいれた!」
「…で?」
父「で?…俺が智彦に教えたんだ。」
「じゃあ仲間ってのもお父様なんですか?」
父「そうだ!智彦が反省したから、慧里奈を家に帰してくれって言われたから教えた!」
「…」
そういう事か…
そうか。
これで何個かパズルのピースがはまったけど…
「じゃあ、私…転校する意味が無いのでは?」
父「頭の良い慧里奈なら分かるだろう?ヒントは継ぐもの。」
「私が神崎を継ぐからもっと頭の良い学校にという事ですか…。」
父「あったりー!」
「これもお父様の仕業だったんですか…。」
父「そうでーす!」
「はぁ。」
なんか今日は…
「疲れました。」
父「えっ?」
「今日は疲れたので、もう寝ます。」
しばらくして…。
「じゃあ寝よっか!」
そう言って私の隣に用意されたベッドに入る彼。
「あれ?寝ないの?」
「寝れないの!晃君のばか。」
なぜこうなったかと言うと実は先ほどの事です。