彼は、魔法使い
彼女のことを見送り、その後も次々とモデルや女優さんがヘアメイクであたしの元へと足を運ぶ。


それはあたしが昨日、今まで一緒に仕事をしていた子たちに連絡を入れたからで、、、


でも、まさか初日から、こんなにも人が来ると思わなかった。


なので、あたしが一息ついたのは最後のお客さんを見送った後だった。


あ、お昼も食べてないや。


でも、お腹とかより、疲労感の方が大きい。


メイク道具なども片付けなきゃいけないのに、全くやる気が起きない。


あたしは、個室にある椅子に腰を下ろす。


鏡に映る自分が、とても酷く見えた。


「お前、何したいわけ?」


首だけを動かし、声のした方を見る。


個室のドアに寄りかかり、あたしのことを見る、來都。

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