彼は、魔法使い
それについて、後悔はしていない。


違う世界だって、見れたし。


だけど、最後にこの手に残ったモノは名誉だけ。


それも、あたしが望むモノじゃない。


「前に、言ったよね?あたしは魔法の手を持ってるって」

「それが?」

「あたしは魔法の手なんかより、魔法をかけられる手が、、、欲しかった」


あたしは自分の手を見ながら、そんな言葉を溢す。


「、、、嫌味かよ」


嫌味って、、、何が?


「お前は、スタイリストのことをバカにしてる。伊織のことも、俺のことも」

「そんな、こと、、、」

「してる。だから、そんなことが言えんだよ」


來都はあたしの言葉を遮り、言葉を続ける。

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