彼は、魔法使い
「直樹さんこそ、余計なことしないで下さい」


あたしはそう言い、片づけをしようと個室に向って歩き出す。


「待てよ」


そんなあたしのことを、直樹さんが引きとめる。


「なんですか」


あたしは、振り返ることなく、言う。


「行くのかよ。アランの、、、所に」


それは、、、


『お店は辞めません』


ふと、今朝、直樹さんに言った言葉を思い出す。


それは、直樹さんの言葉にムキになって、発した言葉でもあったけど、、、


でもそれは、今のあたしの「プライド」と言うモノに関わってくる。


だって、自分であんなに偉そうに、直樹さんに発言したんだ。


それを今になって、撤回なんて、、、出来ない。

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