彼は、魔法使い
こ、こないだは、、、


OFFモードだったから、化粧もしてなければ、髪だってただ下ろしてただけ。


そんなあたしを勝手に、あんたが連れまわしたんでしょうが!


「褒め言葉として、受け取っておきます」


あたしは、嫌味くさく言う。


「こないだ、省吾が出た時のモデルさんで、今日からうちのレセプションで働くことになった、え~と、芹香だ」


男は、あたしのことを紹介する。


「芹香です。よろしくお願いします」


そう言い、頭を下げる。


「え?芹香ちゃん?」


瑞穂さんはやっと気付いたのか、驚いた顔をする。

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