あなたが作るおいしいごはん【完】
そして、怒鳴り声と共に
……パッチーーン。
一瞬視界が暗くなり
乾いた音と
頬に鈍い痛みを感じたと同時に
私はこの男に…左の頬を叩かれていた。
…えっ!?…何?
一瞬何が起こったのかわからず
頬がジンジンしてきて初めて
私は今この男に
頬を叩かれたのだと実感させられた。
……痛い。
頬の痛みに呆然となる私に
『……そんなに嫌でも
俺は力づくでも…無理やりにでも
君を俺のモノにして
今すぐオフクロの元へ
連れて行かないといけないんだ!!
…どうせ、君は
あの先生が好きなんだろうけど
俺は君を今すぐモノにしてしまうから
君はもう…戻れない!!』
薮嶋恭平はそう言って
私のブラウスに手をかけた。
「…嫌!!やめて!!」
抵抗しようとしても虚しく
私のブラウスは強引に前を開かれた。
その拍子に半分引きちぎられ
青色のキャミソールが見えた。
「…嫌……やめて…!!」
頬の痛みに耐えながら
ブラウスの前を隠そうとした私の両腕を
この男は片手で掴むと壁に押し付けた。
身動きが取れずに
私は冷たい目つきで見下ろされた。