あなたが作るおいしいごはん【完】

今まで彼から与えられるキスは

触れるだけだったのに

今までとは違って

噛み付くように強く唇を塞がれ

貪るようにグイグイと

押されるような勢いを感じる間も無く

熱い舌が口内に侵入してきた時

「………!!」

私は目を見開き、肩がビクンと震え

「………んんっ!!」

口からはまるで

自分じゃないような声が漏れた。


……何…….コレ。


彼と私の舌が熱く絡み合う激しいキス。

ほのかにジャスミンの香りがする。


私の頬が炙られたように

ジワジワと熱く火照りだし

髪の隙間から差し込まれた彼の指先が

地肌に触れて胸が高鳴り

力が抜けそうなほど

頭から爪先まで甘く痺れそうな感覚に

頭の中は戸惑いながら

グルグルと色んな想いが混乱していた。


…私は……こんなキス……知らない。


でも…私ったら、どうしてだろう…。

今までの彼からは想像がつかない

勢いと激しさなのに…嫌じゃない。

寧ろ、何だか嬉しいと思ってしまって

このキスがもっと欲しくなる。


私はキュッと目を瞑って

ギュッと彼のシャツを掴んだまま

彼から与えられるキスに応えた。


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