一途でも心変わり
彼の気持ち
私は、昨日の事もあり、学校を休んだ。私はある意味、嫉妬深いんだ。
桜と潤を見ているだけで、泣きたくなってくる。
見るだけでも、辛いよ。
瞬とも、顔合わせづらいだろうし。

「麻由ー。」

窓から声をした。
開けてみると、そこには瞬がいた。
私は、思わず窓を閉めてしまった。
昨日の事なんて、思い出したくない。
なんで、瞬が私の家知ってんのよー。

「麻由、大丈夫か?なんか、昨日の事もあったし、ズル休みだなって思って来たよ。」

瞬は、私の部屋に入ってきた。

「なんで瞬がくるの?私は、瞬のせいで休んだんだよ。もう、ほっといてよ。」

私は、本当の気持ちを瞬に言った。

「昨日の事は、ほんとうにごめん。俺、昨日は言い過ぎた。俺、麻由に関係ないって言われて、凄く腹たったんだとおもう。俺も関係あるよ。」

私と瞬は、本当に関係ないのに。
なんで瞬は、関係にこだわるんだろう。
ほんと、瞬は意味不明だよ。

「 そうだね。私と瞬は、友達だね。」

「もう、麻由は鈍いなー。まあいいや、後で教える。放課後、屋上な。」

私は、言われた通りに屋上に行った。
そこにはもう、すでに瞬がいた。

「瞬、お待たせー。さっきはありがとう。瞬のおかげで、学校行く気出たからさ。」

私は、感謝の気持ちを伝えた。
でも、私のこの感情は友達としてなだけ。

「俺は、麻由と関係があるんだよ。俺は、麻由の事が好きなんだ。麻由が潤を好きになった、小一の頃から。」

瞬のこんな姿、初めてみた。
こんなにも、一生懸命になって私に気持ちを伝えた。
私も、こんな感じに気持ちを伝えられたら良いのにな。

「瞬、ありがとう。でも、私もやらなきゃいけないことがあるの。これをやらないと、絶対に後悔すると思う。たとえ、苦しい答えが帰ってきたとしても、損はないから。」

私には、瞬に答えを返すよりも先に、潤に気持ちを伝えなければならない。
今までの七年間の、気持ちを伝えなければならない。

「うん。俺は大丈夫。お前が幸せになってくれれば、俺も嬉しいから。」

私は、校庭に走った。
桜も居たけど、気持ちを伝えなきゃいけないんだ。
絶対に叶えたい夢がある。
たとえ駄目だとしても、私は幸せになれる。
私の事、神様が応援しているんだと思う。




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