ストレイ・キャット☆シュ-ティング・スタ-
「カッコイイ度4で思い出したけど、前にメールしていた叔父さんも、写メ交換したら、びっくりしたよ! えて(笑)」

「会ったの?」

 ぼくは心配でふたたび聞いてみた。ホット珈琲はすでに冷たくなっていたが、かまわずに啜りながら。

「会ってないよ(笑)」

 安心した。

「でも、全然大丈夫そうじゃん。身体。何かもっとこう、なんていうのかな、暗いっていうのかな、もっとおとなしい娘かと思ってたよ。なんか安心した」

「うん……人と話したりしてるときは、大丈夫なんやけれど、不意に来るなぁ」

「落ち込むの?」

「うん」

 ぼくは、突然立ち上がり、上着を脱ぎ捨て首元にある傷跡を久留美に見せた。

「ぼくも、ここに傷があるんだよ。十四針の傷跡」

「ほんとだぁ、すごいね、でも流れ星みたいで、とってもきれいだよ!」

「え、流れ星? 初めてそんなこといわれたよ」

 ふたりは傷を持って出逢った。こころの傷と身体の傷。ぼくの身体のもうひとつの異変を話そうかとも思ったんだが、久留美に余計な心配を掛けてはいけないだろうと、ことばをこころの中にしまい込んだ。きっと、話しても意味が解らないだろう。

 時間が来たのか、それを告げるコールが部屋中に響く。
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