変わりゆく華たち 第一幕 散ル華
「それとさ、君は『人間』って
僕らのことをそうやって区切るけど、
伊織くんもにんげ…っ!?」
キンッ――
「喋る暇があるということは、こちらから打ち込んでもいいんだよな?」
あいつの言葉を塞ぐように、刀を振り下ろした。
きっとこれ以上聴いていたら、自我が保てなくなる。
できればそんなことは避けたいから。
俺は沖田の心ノ臓や、首元などつづけてねらってみる。
キンッ――
キンッ
やはり駄目か。
刀で防がれたり、避けられたりと当たらない。
まあ、実際そんなものだよな。
呆気無く斬れたらそれはそれで面白くもない。
むしろ隊士を引っ張って行く者としてはどうかと思う。
「――っ、ハァ、ハァッ」
…ん?
「沖田、どうした?
そんなに息を切らして」
そんなにフラフラして。
もしかしてもう限界なのか?