変わりゆく華たち 第一幕 散ル華
腹部めがけてついてくる沖田の刀を、自身の刀で受け止める。
キンッ―――
最初に打ち込んだ時よりも、大きな火花がたつ。
そのとき、沖田と斎藤が小さく息を呑む音が聞こえた。
俺はそれを気にせず、沖田の刀を弾いた。
「棒立ちしていていいのか?」
そう小さく呟くと、沖田の腹部に蹴りを入れた。
「ガッ…!!?」
腹部を蹴られた奴は背中から落ちていった。
「……消えろ」
「ーーーっ!?
総司っ!!」
斎藤が大声で沖田の名を呼ぶ。
そして、俺らの方に走ってくる。
丸腰で。
俺はそれを気にせず床に倒れた奴の心ノ臓を狙って刀の切っ先を床に向け、それを素早く下ろした。
――ドスッ
道場には刀で刺した音が小さく響いた。
「なっ………!!」
斎藤が足を止めた。
そして、さっきまで騒がしかった道場は途端に静かになった。