Crescent


「書けた!」そう言って両手を組んでから伸びをした橘様はやり切った顔で立ち上がった。



「迷惑かけたわね。
場所貸してくれてありがとう。
お陰で集中して書けたわ」



橘様が帰った後コーヒーカップを洗って片付けた。



あー……疲れた……。
早く帰ろう。


突然携帯が鳴った。琴音ちゃんからだ。


《そろそろ帰る頃かなと思って掛けちゃいました。
今日は花火祭りですね?》



《そうみたいだね。まだお店なんだ。
さっきまでランチに来てくれるお客様がいてちょっと事情があって――――》


《そうなんだ。
大変でしたね》


《普段はいい人なんだけど時々厄介事を持ち込んで来て――――》



橘様の話しの後に公園からも花火が見えるって事を琴音ちゃんに話すと。


『見に行きたかった』と言葉が返ってきて、一緒に見ようかと誘い公園で会う約束をしてアンジュを出た。



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