Crescent
「でも、困ったわ。まだ迎えが来れないらしいの。
でも琴音ちゃんは帰らないといけないみたいで……」
みずきさん、それはおかしいよ。
さっきまだ帰らないってマンションの事をあの女の人に頼んでたでしょ?
「そうだ!
今日はランチ無いんだし販売だけなら透くんと真下ちゃんで何とかなるじゃない」
凄くイヤな予感がするんだけど。
「荷物重そうだし、私の代わりに店長送っててあげてよ」
「いや……急に言われても」
私のイヤな予感は当たったようだ。
あの笑みはこういう事だったんだ。
澤野さんはかなり困っているようだった。
当たり前だよね。
急に言われたって……。
それに私を送りたくなんかないだろうし。
「大丈夫ですよ。
これ、そんなに重くないんで帰りますね。
ご馳走様でした」