駆逐系男子【更新再開】
「あっ、ごめんね〜三枝さん」
「わっ!」
ドンッと肩が当たる衝撃とともに、身体がよろける。
移動教室の帰りだった私は、持っていた荷物を床に思いっきりぶちまけてしまった。
「ほんとにごめんね〜大丈夫?」
「あ、はい……っ!?」
落ちたノートやプリントを集めていると、手に痛みが走った。
痛っ……!
この女の子、私の手を踏んでることに気付いてないのかな。
「あの、すみません……」
とにかく気付いてもらわないと、そう思い彼女に声をかける。
「……っ!」
ふと、彼女の足が動いた。
まるでタバコの火を足で消す時のような動きは、私の手にさらなる激痛を与えた。
もしかして、わざと……!?
私は空いていた手で彼女の足を押した。