駆逐系男子【更新再開】


「あんた、何してるのよ!」


彼女から私を引き離してくれたのは、まこちゃんでした。


「はるちゃん、大丈夫!?」


「あ、は、はい……」


今まで何度か手紙で別れろとかは言われたことはあるけど

こんなふうに直接何かをされたのは初めてだった。


ふと沙緒さんの言葉が頭をよぎった。



『なら、あたしも好きにさせてもらうよ?』


彼女がいう『あいつ』が沙緒さんなんじゃないかとつい勘ぐってしまう。


……ううん、ダメだよねこんなの。


そもそも、沙緒さんはこの学校の生徒じゃない。

吉良くんとは恋人同士だったから、知り合いだってだけで…

こんなふうに疑ってしまう、自分がほんとに醜くて嫌いだ。

< 228 / 231 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop