駆逐系男子【更新再開】
「あんた、何してるのよ!」
彼女から私を引き離してくれたのは、まこちゃんでした。
「はるちゃん、大丈夫!?」
「あ、は、はい……」
今まで何度か手紙で別れろとかは言われたことはあるけど
こんなふうに直接何かをされたのは初めてだった。
ふと沙緒さんの言葉が頭をよぎった。
『なら、あたしも好きにさせてもらうよ?』
彼女がいう『あいつ』が沙緒さんなんじゃないかとつい勘ぐってしまう。
……ううん、ダメだよねこんなの。
そもそも、沙緒さんはこの学校の生徒じゃない。
吉良くんとは恋人同士だったから、知り合いだってだけで…
こんなふうに疑ってしまう、自分がほんとに醜くて嫌いだ。