世界の終りで愛を歌う
ト教でも霊の存在は否定しているし。

我多数なりと言った悪霊レギオンを撃退した記述があるのに関わらず悪霊を否定したのは、


悪霊を信じて、悪霊を認識すると、

悪霊はその人間に見えるようになる。

そして近くにまとまりつかれる。

最悪取り憑かれてしまう。だから、そうなる前に存在を否定し、


悪霊を信者から遠ざけたのだ。

存在するが、存在しないと思い込め。

それが本人の幸せに繋がる。

それが理由の一つである。

私は、という話をして遠回りりに神谷に警告をした。


「大変興味深い話をありがとうございます。

これからも悪霊に苦しむ人に会った時にその話を聞かせてあげて下さい。

私もこの話を広めますので。

後、お礼に一言。近々愛しい人との別れの危険があります。注意した方がいい……それは明日にも起こるかも知れない」


神谷は不吉な言葉を私に告げた。

オカルトめいた話を振った私も悪いのだが、

胸に何かが突き刺さり、息が詰まり、胸の中に入ったその物体を胸の中から取り出したい衝動にかられた。



「大丈夫。まだ間に合う。気持を強く持って下さい。では、あらゆる意味でお気をつけて……」


神谷は約束の場所まで私を送り届けて去っていった。


私は忘れないだろう。
彼の車の社内で話した内容を。

彼との出会いは妻との出会いの次に強烈だった。
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