初めての恋に溺れる人魚~my first love~

「で、さっきからそっけない響クンだけどさ、海音ちゃんの事、実際にどうなの?」


〝実際に”なんて、芹沢先輩ってば、それを私が居る前で聞いちゃう~…!?って思ったけど、


「別にバンドを口実にしたわけじゃねーよ。声にも海音にも惚れただけだろ」


そう月島先輩が口にしてくれて、


「……っ」


その言葉が私のハートに見事射られてる。

今の言葉、本当に月島先輩が言ったの??

疑いたくなるくらいに、嬉しい一言を聞いてしまった。


「お前、今さらりと言いやがったな。ま、海音ちゃん、そういうわけで響もマジみたいだから、コイツよろしくって事で」


月島先輩の肩に手を回して、ニコニコと私を見る芹沢先輩。


あれ?

もしかして芹沢先輩、月島先輩の気持ちを確かめてくれた―…?


今朝、話した時に私があまりにも自信なさげにしていたから、わざわざ確かめてくれたの?なんて考えてしまう。

ちょっと軽いとこがあるけど、芹沢先輩に感謝。

まさかこんな幸せな体験をするなんて、人生どこにそういう瞬間が転がっているかわからないねって思う。



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