ガーデンテラス703号


完全に想定外の答えが返ってきて、うまく反応できずに固まってしまう。


「結婚、するの?」

強張った声で訊ねる私に、遥斗は幸せそうに笑って見せた。

「うん。同じ会社の同期なんだ。海外事業部に移ってから出張も増えてさ、もしかしたら駐在の可能性もあるかもしれないから、それまでにって」

「そう、なんだ……」

だから、そのときは一緒に連れて行けるように家族になるんだ……

幸せそうな遥斗の顔が、私への想いはもう過去なんだとはっきりと告げていた。


「結婚決まってから、会社のフリーの先輩が合コン開けとかすげぇうるさくてさ。あゆか、もし彼氏いないならどう?シホとか池谷とかさ、お前の友達って可愛いやつ多かった気がするし」

遥斗の急な結婚報告すらまだ心が受け止めきれてないのに、他の人との合コンの話に頷けるはずがない。

茫然とする私に、遥斗が会社の先輩の人柄とか女の子のタイプとか話し始める。

だけど、そんなの全く頭に入ってこなかった。


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