ガーデンテラス703号


「ごめん。私はもう帰ろうかな……」

「そっか。了解!」


自分の気持ちを優先させようと決めながらも、二次会の誘いを断るのはやっぱり少し気まずいし緊張する。

だけど、断った私に返ってきたのは思ったよりもあっさりとした答えだった。

私が断ったからって、誰もそこまで気にしないんだ。

そのことにほっとする。


何だ、断れたんだ……

だったら、この合コンだって初めから断ればよかった。

今さらそんなこと思ったって遅いけど。


「じゃぁ、気を付けて帰ってね」

二次会に参加しないのは私だけだった。

他のみんなは、なんとなくまとまって駅とは反対方向に歩いていく。

みんなが離れていくと、安堵のため息が漏れる。

スマホで時間を確かめると、まだそれほど遅い時間ではなかった。

帰ってゆっくりお風呂に浸かって寝よう。

明日も休みだし、リビングで撮り溜めしてるドラマでも見ようかな。

そんなことを考えながら、駅のほうに足を向ける。



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