ガーデンテラス703号


ところが数ヶ月前、シホの幼なじみのお姉さんが結婚して部屋を出て行くことになった。

今まで3人で払っていた家賃をシホと彼女の幼なじみのふたりで支払うには負担が増える。

そこで、お姉さんが出て行った部屋に入りたい人を探しているところらしい。


「敷金、礼金はなし。家賃は光熱費込みで4万5千円!バスとトイレはセパレートだし、家具もだいたい揃ってるし。ひとりで住むより安いでしょ?それに、誰かがいると仕事から帰ってきても寂しくないよ。これ、かなりお得物件だと思わない?」

テレビショッピングの販売員みたいな熱弁を繰り広げたシホが、居酒屋のテーブルをバシンと叩く。


「う、うん。そう、かな……?」

シホの勢いに押されるように頷くと、黙って彼女のセールストークを聞いていた朋美が口を挟んだ。


「シホが言ってる幼なじみって、ホタルでしょ?お姉さん、結婚したんだ?」

「そうなの」

「朋美、シホの幼なじみと知り合いなの?」

「まぁ、ね。あたしとシホとホタル、高校一緒だったから」

「そうなんだ?」


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