ガーデンテラス703号
そう思って、シホからのルームシェアの提案を喜んで受けた。
だけど『ホタル』のことは想定外で。
そこはもっとちゃんと確認するべきだった。
ちらりと彼を見ると、カウンターキッチンの向こう側に立つ彼が私を睨んでいた。
どうしてあの人、こんなに私を睨むんだろう……
シホの幼なじみだとしても、こんな人と部屋をシェアして暮らすなんて絶対ムリ。
断るなら、早いとこ断ったほうがいいよね。
今ならきっとまだ間に合う……
「ねぇ、シホ。私やっぱり……」
「コーヒー。砂糖とミルクは?」
今回のことは白紙に戻したいと、シホに言いかけたとき、ホタルが私を睨みながら食卓にコーヒーカップをふたつ置いた。
「え、あの……」
ホタルは私をじっと睨んだまま、一ミリも視線をそらさない。