ガーデンテラス703号
◇
「シホ、お誕生日おめでとう。これ、プレゼント」
「わー、ありがとう」
注文したワインと前菜がテーブルに届いて乾杯を済ませると、私はシホに用意していた誕生日プレゼントを渡した。
さっそく中身を開けたシホは、ポーチとタオルハンカチのプレゼントを喜んでくれたみたいだった。
お酒と次々に運ばれてくる料理を堪能しながら、しばらくお互いに仕事の話をする。
食事も中盤にさしかかり、お酒も程よく回り始めた頃、シホが突然話題を変えた。
「そういえばあゆか。最近いい雰囲気の人がいるんじゃなかったっけ?」
「え?」
シホがそう切り出したとき、ホタルがちょうど私たちの隣のテーブルのお客さんの注文を受けていた。
「ほら、基ちゃんの結婚式のあとだったっけ?私とホタルの前でそんな話をしてたじゃない。付き合ってる人とか、そういう雰囲気になりそうな人がいるんじゃないの?」