ガーデンテラス703号



昨日の夜。

廊下に押し倒した私に散々にキスを浴びせてから、ホタルは私を彼の部屋に連れて行った。


そのあとのことは……

今思い起こすだけでも恥ずかしい。

私はホタルの寝顔をしばらくじっと見つめてから、彼を起こさないようにそっと腕の中から逃れてベッドを降りた。

まだ出勤までに時間がある。

仕事に行く前にシャワーしないと……

自分の服をかき集めると、ベッドの脇に腰掛けて、下着を身に付けてキャミソールを頭からかぶる。

そのとき、布団からぬっと腕が出てきて、それが後ろから私をつかまえた。


「もう起きるの?」

振り向くと、ホタルが眠そうな目を擦りながら私を見上げていた。


「うん。仕事だから。起こしてごめんね」

「大丈夫」

申し訳なく思って小声で謝ったら、お腹に回されたホタルの腕が、私をベッドに連れ戻すように引っ張った。


「ホタル。私、シャワーしないと……」

「うん」

頷いているくせに、ホタルは私を抱き寄せてお腹の上に座らせる。



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