ガーデンテラス703号
「そうなんじゃない?」
「えー、でも。合鍵使えたんだよ?」
「じゃぁ、白昼夢じゃない?」
シホがそう言って、けらけら笑う。
「何それ。ひどい」
むくれて不機嫌な声を出しながら、さっき見た見知らぬ彼のことを考える。
白昼夢にしてはリアルだったような。
彼が上半身裸だったことを思い出して頬を朱に染めると、それを見計らったようにシホが訊ねてきた。
「で、あゆかの白昼夢の男はどんなやつだったのよ?」
「ちょっと……白昼夢とか決めつけないでよ」
「イケメンだった?」
「うーん……」
「えー、そうなんだ。詳しく聞かせてよ」
ウキウキした声を出すシホは、完全に面白がっている。