ガーデンテラス703号
「詳しく話す必要ないでしょ。どうせ私の白昼夢なんだから」
面白がるシホに、ふてくされた声で答える。
だけどシホは、私が見た彼についてやたらしつこく訊いてきた。
「えー、気になるじゃん。白昼夢のイケメン。うちまでまだ少しあるし、このまましゃべっとこうよ」
シホがあんまりしつこいから、私はため息を吐いたあとにドアの向こうにいた彼のことを話し始めた。
「そうだなぁ。背が高くて、明るめの茶髪で、結構かっこよかったと思う。あと、なかなか引き締まった身体つきしてた」
「え?身体って何?」
最後にぽつりと言った言葉に、シホがものすごく食いついてくる。
さっきの彼がシホの言うとおり白昼夢だとしたら、目の前に現れた男が上半身裸だったなんて恥ずかしくて言えない。
ほんとに欲求不満だと思われそうだ。